2007年12月22日土曜日

数見山という山はどこか?


数見山は、三つ峠山から天上山へと続く
『夕日の尾根』の中にある。
数見川の源流の沢を持つ。
沢の両岸とも数見山だ。
江戸時代から、『かずみやま』と呼んでいる。
山の名称は、江戸時代に記されているものと
ずいぶん違うものも多いのである。
数見山は、絵図にも『数見山』と書かれているのだ。

ここで興味深いのは、
『数見山は、ピークを持つわけではない』点だ。
数見山は、その地域をそう呼んでいる。

江戸時代、ピークを持つ山に名称を付けていたわけ
ではないらしい。


我々は山というと、ピークの頂点のことを考えてしまう。 そして、そこを目指して登ろうとする。
明治以前、ピークを目指す者は修験者など限られた者だけであったようだ。
山は生活の一部であって、たいての山は領有権が集落ごとにきめられていた。
いったん境界を越えるともめごととなった。『論所(ろんしょ)』と呼ばれる場所があちこちに存在する。
領有権のない場所に名称を付ける必要もなかったのである。
そこを所有する地域の人たちが『数見山』と呼ぶところは、沢の斜面いったいのことなのである。
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