2010年4月24日土曜日

三つ峠の由来、いろいろな目線

三つ峠山
河口村分の八町山より峰続き東南1里あまり。
この山に至る峰は、奇岩峨々として、三峰に秀ず
故に、三つ峠という。
岩上に小祠あり、三つ峠権現という。

『八町山より峰続く。
三つ峠山に至る峰は三峰』と読めば
甲斐国志においても、御巣鷹山も含む可能性がある。


結局どの目線で眺めているかによって解釈が異なることになる。

1. 聞き取った者の立場。
2. その山を信仰していた者の立場。
   (A) 山頂の峰を縦走していた修験者の立場。
   (B) 岩場の根元へ向かった里の信者たちの立場。

多数決から見れば、里の信者たちに分がある。
しかも、三つ峠は三峠であるばかりでなく水峠でもある。
水の湧き出る位置からも、御巣鷹、木無ではない。


ところが近年、三つ峠は水峠でない。
『みづとうげ』と呼ぶことがなくなった。
その水を求めることがない。


山頂を求め、御巣鷹山、木無山に到達することを目的とする。
ここに、三つ峠の由来が変化することとなる。


三つ峠の由来。
三つ峠は『み(ず)とうげ』と呼ばれていた。
三つ峠は、水が豊富なことから『水峠』、
       三つの岩峰を持つことから『三峠』とも書かれていた。
近代登山が始まり、山頂を『開運山』と呼ぶようになった。
御巣鷹山、木無山を含み三つ峠(みとうげ)と呼ぶように変化した。
なにが本当なのか?
どれも本当。
それが世の中というもののような気がしてきた。


神鈴峯(みすずみね)も、『みずみね』に聞こえる。

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