シトシト三ツ峠、これもいい。
富士山なんて、チットも見えもしない。
見えているのは、わずかばかりの景色。
セミの声がする。
鳥の声がする。
沢の音が聞こえる。
蛙の声がする。
何人かの人に出くわす。
晴れていたら、富士山だけに気を取られてしまう。
こんな時にしか、三ツ峠を感じてもらえない。
だが、やっぱり三ツ峠なのだ。
思い立ったら、三ツ峠。
現在では『三ッ峠山』と書いてあるものが多いようですが、かつては『みづとうげ』と発音し『三峠』とも『水峠』とも書かれていました。『三都峠』という古文書もありますが。御巣鷹、開運、木無が三つ峠ではなく、三つ峠そのものが三つの峰を持っています。その姿は西桂でしか見ることができません。大幡方面にのみ『水雲山』と称するお宮が存在します。『開運山』の名称は古文書には見当たりませんが呼べる理由は存在します。
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